働き方改革によって生まれた「ゆるブラック企業」

「ゆるブラック企業」という言葉をご存じだろうか。
残業規制や有休取得義務等、ここ数年労働環境の改善が大きくなっている。
労務管理をしっかりと行うことによって、社員の働きやすさや長期間勤続の助長にもつながり、またパフォーマンスの向上にも寄与しています。

一方で、キャリアアップを早期から望む若手も増え、新卒で入社した会社が思ったよりもバリバリと働くことが出来ず、将来に不安を抱える新人が増加しています。

長時間労働を抑制したり、休暇取得をしやすくしたりする働き方改革は、子育てや介護などのライフイベントが増えてくる30~50代社員の労働参加や働きやすさを追求するという意味でとても重要な施策だが、仕事をこなしながら成長するのが重要であるという20代社員にとって、大事なポイントをそぎ落してしまったのも事実。
コロナ禍を機に、時代の変化がより激しくなっていることを感じる人が増えてきていて、自分が若いうちから「どこでも通用できる人材」にならなければと思う若者も一部出てきている。

なのに企業側では将来の貴重な労働力でもある若手社員に無理をさせたくない――。働き方改革で労働時間が減った分、若手社員が自分でスキルを習得するのではなく、手取り足取り教えてしまうケースも目立っている。

働き方改革を推し進め、いわゆる“ホワイト企業”が増えたように見える日本の産業界。だが一方で、残業もなくて働きやすいが、成長をさせてくれない企業を増殖させてしまったのも事実。たとえ残業が減っても、社員のやりがいまで減っているようでは良い会社とは言えない。インターネット上には、そんな企業のことをホワイト企業でもなくブラック企業でもない「ゆるブラック企業」と呼ぶ動きまで出始めた。働き方改革によって誕生した新たな副産物、ゆるブラック企業。

士業の労務環境は極端にブラックなところが以前は多々あったが、近年では少なくなっている。ただ、若者が学べる、成長できる環境に身を置き早期にスキルアップを実現していくために、「ブラック」でも「ゆるブラック」でもない職場を構築していくことがこれからの人材確保には大事になってくるのではないだろうか。

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