社労士の繁忙期について 平均残業時間は・・??

4月、新年度に入ると入社手続きで社労士事務所、企業労務担当者は繁忙になります。社労士事務所は年中忙しいという事も聞きますが、必ずしもそうではありません。
社労士事務所をはじめとした士業の世界は、少人数で回しているイメージがありますが、実際はどうなのか??残業の実態はどうなっているのか?
転職活動にああり事前に知っておきたい方は多いと思います。今回は、社労士事務所の繁忙期と残業についてお話します。

シーズンごとの繁忙はある程度パターン化されており、一般的に繁忙期は年3回と言われます。
1つ目は6~7月の労働保険の年度更新や社会保険の算定基礎届の提出時期。2つ目は3~4月の入退社手続き時期、3つ目は12~1月の年末調整時期です。

では実際に社労士事務所においてどのくらいの残業時間があるかというと、まず繁忙期以外の通常の月は残業時間は0~20時間未満が半数となっており、 ~30時間未満を含めると全体の80%を締めます。 もちろん顧問先の依頼によりスポット依頼が立て込んでしまうようなイレギュラーもありますが、通常期は比較的落ち着いていると言えます。
一方で繁忙期は40時~70時間など事務所により様々ありますが、1日に2~3時間程度の残業は想定しておくと入社後のギャップはないと思います。
ワークライフバランスの観点からなるべく残業は少ないに越した事はありませんが、応募前に繁忙期の平均残業時間、平均帰社時間など確認しておいていただきたい事項です。

繁忙期の中でも6月から7月にかけては、労働保険年度更新と社会保険算定基礎届の申告・届出期間なので、年間の繁忙期の中でも最も忙しい時期と言えます。労働保険年度更新や社会保険算定基礎届の代行を担う社労士であれば、出勤簿や賃金台帳の準備のために、年度初めから徐々に相談が入り、忙しくなり始めます。そして申告時期である6月、7月にはピークを迎えます。

ちなみに年度更新や算定基礎届については、顧問先ではない企業からもホームページ経由・紹介などでスポット依頼が入ることもありますし、この時期は協会の支部から行政協力の相談が入ることもあります。事務所の申告・届出作業に加えての行政協力は大変ですが、行政との繋がりから顧問先獲得のきっかけになることも珍しくないため、事務所の所長としては多少無理をしても受けたいところ。ただでさえ忙しい時期に更に新規の仕事が増えるので、輪をかけて忙しくなる要因の1つでもあります。6月~7月は社労士試験の受験者にとっては大事な時期、応募前に事務所の状況は出来る限り確認しておきたいところです。

 

社労士事務所は50名以上在籍しているような大組織は少なく、多くは10名以下で所長の意向が反映されやすい体制です。
所長、職員との相性で仕事を続けられるか、 早期退職をしてしまうかが決まると言っても過言ではありません。まずは、ぜひ自分に合った事務所を見つけ、後悔しない転職を実現しましょう。 また固定残業制の事務所は残業が多いのでは・・?という質問も聞きますが、必ずしもそうではありません。 例えば固定残業40Hの事務所は通常期も40Hは残業しないといけないのでは・・?と思われる方もいますが、実際に聞いてみると通常期は10H程度という事も多々あります。 実態と制度を揃えられていない場合もありますので、このあたりは面接でもご質問した方が良い項目です。

<試験勉強との両立を考えている方はここを注意>
社労士資格を受験される方にとっては事務所の平均残業時間、繁忙期はどの程度を覚悟しておいた方がよいか??は気になるところだと思います。
例えば求人票上で固定残業10H、固定残業40H、残業はほとんどありません、などと記載があっても、あくまで平均値なので見えないところもございます。

残業時間の確認と合わせて、
◎社会保険労務士の有資格者歓迎
◎資格取得に向けて勉強中の方も歓迎、受験生も在籍中

などの文言が記載しているか?の文言もチェックポイントです。「社会保険労務士の有資格者歓迎」という事は事務所にとって資格取得者が好ましいという考えがあるので、基本的には資格取得を応援しております。
また面接に進んだ際は実際の残業時間なども確認しておくとよいでしょう。面接で聞きにくい・・という方もいると思いますが、質問の仕方を工夫すればストレスなく確認できる方法もござます。

社労士事務所はブラック・・??という何となくの認識をお持ちの方もいると思います。ただ特にコロナ禍以降、企業からの引き合いも多く、増員採用する事務所も増えてきましたので、人材の確保の為にホワイトな制度を整えている事務所も増えてきました。特に労務職の方は社労士事務所ではなくても企業の労務ポジションに就職・転職する選択肢もありますので、社労士事務所側も企業求人と渡り合えるよう基本的な制度を整えて求人を出す必要が出てきました。面接において確認すべき求人ポイントなどもお話しておりますので、気になる方は是非面談へお越しください。

 

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