資格取得はメリットあり!~人事担当者が取得しておくべき資格とは?

2023年10月4日(水)、第55回 社会保険労務士試験の合格発表がありました。今年の合格率は6.4%(昨年 5.3%)、社労士試験は国家試験の中でも最難関の資格試験です。とはいえ人事系の資格は社労士資格だけではありません。今回は人事担当者が取得しておくべき資格についてご紹介します。

【資格取得のメリット】
・転職の際に有利になる
人事職に限らず転職時に、資格欄に取得した資格を記載し アピールすることができます 。資格を多くとっている人材は、「勤勉で向上心が強い人材」と前向きな評価を得ることができます。

・自身の業務に役立つ
資格を勉強する過程で、業務に役立つ広範な知識を学ぶことができます。社外の一般的な手法や知識を体系的に学んだり、自身の経験と掛け合わせることにより、業務改善や効率化を推進することができ、自身の業務に役に立つことがおおくなります。

・社内での評価があがり給与にも反映する
業務に関する知識を自ら学び、資格を取得し、専門的なスキルを身につけることによって、仕事の幅を広げることが出来、社内でも高い評価が得られやすくなります。結果として、後の昇進や昇給などに反映されることも多いです。

【人事担当者が必要とされるスキルと関連する資格】
■スキル1:対人折衝能力
 会社は、従業員にとって、自己実現の場や生活の糧を得る重要な場所です。そして、人事は、その従業員をマネジメントする重要な役割を担っています。従業員をマネジメントするためには、観察眼や、従業員の心のケア、自主性を引き出すコーチングスキルも必要です。従業員、一人ひとりと向き合い、適切なコミュニケーションを採っていく能力は人事担当者の必須スキルになります。この対人折衝能力を裏付ける資格としては以下のものがあります。

① キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは職業能力開発促進法において国家資格と定められています。職業能力開発促進法において、企業内におけるキャリアコンサルティング機会も明確化されています。キャリアコンサルティングとは「労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うこと」と定義されています。学科と実技試験があり、5年毎に更新が必要な資格です。人事担当者がこの知識を身につけることで、従業員にキャリアに関する適切なアドバイスを行うことができます。
※第23回試験 2023年7月実施 合格率 60.7%(学科/実技の同時合格率)

② 産業カウンセラー試験
産業カウンセラーは、一般社団法人日本産業カウンセラー協会が所管する民間の資格です。職場での人間関係の悩みやメンタルヘルスのケア、キャリア開発支援の知識を問う試験です。「傾聴力」を重視し、従業員に寄り添うコミュニケーションスキルを身につけることができます。
※平均合格率 学科試験・実技試験ともに60%前後

■スキル2:労務知識
人事担当者の実務は、行政手続きも多く、憲法や労働基準法などの各種法令と密接に関わっています。特に労働者の権利は、法律で強く守られており、理解をしていないと、知らない間に違法行為を犯してしまうリスクがあります。こうしたリスクをなくす、低減させることに役立つ資格は、以下のようなものがあります。

③ 社会保険労務士試験
社会保険労務士は、社会保険労務士法を基にした国家資格です。労務管理や社会保険に関するエキスパートと言え、この資格を取得すれば、人事・労務管理、社会保険、年金、雇用保険などの各書類の作成や提出、就業規則などの公的書類作成、労使間のトラブルの相談、など幅広い業務を行うことができます。
※第55回試験 2023年8月実施 合格率 6.4%

④ 人事総務検定
人事総務検定とは、人事や総務の業務に必要な知識を体系的に学べる資格です。人事総務検定は、人事や総務の仕事をする上で必要な法律知識や実務能力を証明するもので、企業内での人事業務や総務業務のスキルアップに役立ちます。人事総務検定には、3級(担当者レベル)、2級(主任レベル)、1級(課長レベル)の3つのレベルがあり、2級・3級は、特別認定講習を修了することでも取得でき、比較的取得しやすい資格と言えます。

以上、人事担当者が取得しておくべき資格について一部をご紹介しました。資格取得には多大な努力が必要ですが、取得すれば得られるものは大きいと思いますので、今後のためにチャレンジしてみるのは如何でしょうか。

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